2010年8月13日金曜日

手術当日(長い一日)

13日の金曜日しかも仏滅(^_^;) 
手術当日の朝から怒濤の点滴。午後1時半からの手術まで間を空けないように流量を調節されながら点滴が続く。T字帯という名の「ふんどし」を着けて手術着に着替え、午後1時20分に病室をストレッチャーに載せられて出発。

もっと緊張するかと思っていたけど、すっかり「まな板の鯉」となって落ち着いている。
赤いランプの手術室ってのが見えてきた。ドアが開くと「えっ、こんなに人がいるの?」ってびっくり!10人以上の人が右往左往していました。その中から、昨日病室に来て説明してくれた麻酔医、担当医、看護師さんたちと次々と言葉をかけてくれます。ストレッチャーから手術台へ移り、天井を向くとテレビで良く見る手術室の照明。

「いよいよはじまるのかぁ・・」と実感。頭の上から麻酔医が「ゆっきぃさん、じゃぁこれから麻酔入れますよぉ」と云われて・・目が回ったりしながらすぅーーーーっと麻酔が効くのかと想像していたのだけれど・・現実は恐らく2〜3秒後にテレビのスイッチを切った感じで「ふっ!」でした。

で、「ゆっきぃさん!手術終わりましたよぉ〜」と云う声が聞こえて目が覚めた。「判りますか?」という問いに「はい」と答えようとしたが声が出せない。「うぅ声が出ない・・」と思っていると同時に口に挿管されていたチューブが抜かれる。「ゆっくり深呼吸して下さい」と云われて、今まで人口呼吸器のおかげで苦しくは無かったけど、自分で呼吸していなかったんだと気付いた。深呼吸も普通に出来た。

ストレッチャーが動き出した。ふと見ると救急救命士のO氏が立っていた。
「練習になりましたか?」というのが術後最初に発した私の言葉。O氏がにこやかに笑った。役に立てて良かった。(^^)
手術室を出る時に「今何時ですか?」と聞くと午後4時だという返事。1時間半なら3時には終わると思っていたので、家族は心配だったろうなと気になった。廊下に出ると案の定心配そうな面々。家族に手を振りながら術後専用の病室へ移動。

ストレッチャーからベッドに移されて一段落し、最初に感じたのは途方もない咽の渇き。酸素吸入のマスクから絶えず吹きつけられるエアーで余計にそう感じるのだろうが、とにかく口の中がきな粉をほお張ったような感じとでもいうか・・ただ咽が渇いているのではなくベタベタして不快極まりないのです。
口をゆすがせて欲しいと頼みましたが午後9時までは却下との事。(~~;)しかし・・どうしても不快なのでガーゼに水を含ませて口を拭くのはどうかと食い下がり、ようやく許可が出た。看護師さんが持ってきた濡れたガーゼで口の中のベタベタを拭きとってもらい、酸素マスクの中に塗れたガーゼを入れてもらいました。これで不快感は激減。

右肩の下に氷枕を入れてアイシングしているのだけれど、右肩が不自然に持ち上がっているのを感じて、タオルとか手術着がはさまっているのかも・・と思い、側にいてくれた妻に見てもらったら(^_^;)・・何かがはさまって持ち上がっているんじゃなく、肩が腫れ上がっているからだと・・(^_^;)ホントカヨ(^_^;)

最も恐れていた傷の痛みだけど、これは想像していたより少なかった。一晩は脂汗タラタラになる事を覚悟していたけれど、手術時の麻酔はもうほとんど効いていないという時間になっても耐えられるレベル。そしてもう一つ。ベッドの横に座っている妻が手を握ってくれたら・・あら不思議。冗談抜きで苦痛が和らぎました。素直にそれを伝えると妻いわく「私そういうパワーあるからね」って・・(^_^;)ホントカヨ(^_^;)

妻が帰った後、今夜担当の看護師さんが「痛み止め打ちますか?一度打ったら6時間は打てません。まだ痛みは我慢出来ますか?」と聞いてくれます。想定以下の痛みなので、午後9時に打ってもらって効いている間に寝てしまう作戦で行く事にした。
待ちに待った午後9時。酸素マスクの終了とようやく口の中を水でゆすぐ事を許された。口に含んだ水をいとおしく感じたのは初めての事。あわせて痛み止めの注射。さぁこれで寝てしまえたら・・と思ったのだが・・そうは行かなかった(~~;)

ここはナースステーションからガラス越しの部屋。午後9時の消灯後から鳴り響くナースコールの嵐・・う〜む想定外の事態。うるさくて全然眠れるどころではない。午前2時を過ぎた頃にはすっかり寝る事を諦めることにした。(~~;)

心電図のセンサーと対になっている指先につける血中酸素濃度センサーが、指先をずっと挟んでいて痛くなってくるので、人さし指から中指、薬指と付け替えたりしながらじっと朝が来るのを待っています。

それと・・全身麻酔では排尿のコントロールが出来ないという事で、尿道にチューブを挿入されるわけですが、挿入される時は麻酔が効いているので恐ろしくも恥ずかしくも無いのですが(^_^;)、この頃になると違和感が出てきます。それは痛みではなく、ベッドの中にいるまま尿が出るという・・日常ではあり得ない感覚。しかもそれが止められない・・(^_^;)勝手に出て行く感じ。

そうこうするうちに・・待望の朝が来ました(^◇^)電灯がつけられ看護師さんがやって来ました。尿道のチューブ、心電図のセンサーや指先のセンサーを外して体を起こしてくれました。

想定していた辛さ以下で難所を越えた安堵感。どうじに間もなく許される咽の渇きを潤せる喜び(^^)、8時には24時間ぶりとなる食事。朝食を自分の病室で摂ったらゆっくり寝るぞぉ〜〜!そんな元気も出てきました(^^)
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