2011年4月21日木曜日

知る権利

前回のエントリーでいわきを訪問してきた事を書きましたが、その翌日いわき市は再び大きな地震に見舞われた。前日に訪問したおり、親戚の家の崩れかけた屋根瓦を見たのだが、この地震で完全に落ちてしまったと連絡が来た。怪我が無かったのは不幸中の幸いであるとはいえ、なんとも落胆した気持ちになる。

そして、訪問した際に聞かされた彼らの言葉は「近頃は原発のニュースもテレビで報道されなくなり、我々の事を忘れてしまったのではないか・・」というものだった。


GXR + GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO

最近は原発関連の情報はUstreamで直接会見の模様を見る事にしている。3月16日のエントリーで書いたように意図的に歪められているように感じたから。

加工されていない生情報から得るものがこれほど大きいとは正直驚いた。国策としての原子力に政官産学が一体になった体制と大手メディアの密着ぶりが丸見えな感じ。だれも異を唱えない。いろんな視点・意見があって議論を尽くしてこそ進歩があると思うのだが、ここにはその空気が無いように感じるのだ。

そんな中にあってフリーランスは一切のしがらみ無く、自身の視点や考え方からストレートに報道しているのが良く判る。様々な視点の情報の中から選択出来る事が大切なのはネットと同じ。どこを見ても同じ視点でしか語られていないのでは何処かの国と同じではないか。


GXR + GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO

精力的にフリーランスの立場で取材活動を続けてくれてUstreamで放送を続けている岩上安身氏に敬意を表してカンパをさせて頂きました。貴重な可視化を実現していただきありがとうございました。いつ寝ているのかと思うペースで日本中を飛び歩き生中継を繰り返す彼の情熱を応援せずにはいられなかった。

様々な視点の報道の中からどれを支持するかを国民が判断出来る事が大切だと思う。


iPhone4

さて、そんなおり・・4月18日〜21日の3泊4日の日程で鎖骨プレート除去手術を受けてきました。今回は2度目でもあり、入れる時に比べれば楽だと聞いていたのでリラックスした入院。術後の腫れや痛みもほとんどなく、無事に金具を外してきました。およそ半年の間陰ながら支え続けてくれたプレートとビスに感謝感謝(^_^)

2011年4月10日日曜日

震災お見舞いでいわきへ

父親の故郷でもあり、いまでも親戚が多い福島県いわき市。壊滅的な被害を受けた宮城県や岩手県と比べ、福島県の情報は原発事故関連を除いては非常に少なかった。

安否確認が出来てほっとしていた矢先、祖母がお世話になっている介護施設から電話が入って、「給水車が来ても放射能を恐れてドライバーが途中で引き返してしまう。食料も日常生活物資もあと数日分しかない。職員もガソリン不足で出勤出来ない。最大限の努力はするが、このままだととてもお世話を続けられない。万一の場合はご容赦願いたい」という内容だった。


GXR + GR LENS A12 28mm F2.5

避難所には救援物資が届けられても、こういった施設には十分に届けられていない様子。そもそも津波の被害にあった小名浜港近辺以外では住戸に大きな被害が無かった事は確かに幸運。でも断水し、スーパーや商店の食料品や日用品は物流が止まり入荷未定ではやはり大変な状況のようだった。


GXR + GR LENS A12 28mm F2.5

こちらから送ってあげたくても宅配便は受け付けてもらえず、また道路も災害救助の為に空けておかなくてはと云う事で、なんとも歯がゆい日々が続いていた。

その後介護施設からはギリギリの所で救援物資が届き、事なきを得たと連絡が入ってホットしたのだった。

先月末には常磐道も一般車が通行可能になり、月初めの仕事が一段落した日曜日に父親と二人でようやくいわきへ行ってみる事にした。


GXR + GR LENS A12 28mm F2.5

常磐道は所々路面のうねりが気になるくらいで、ほとんど問題なし。いわき湯本インターを降りて一般路を走ると屋根の瓦が壊れてブルーシートで補修してある家屋がちらほら。介護施設に到着して祖母を見舞い、担当者に心からお礼を伝えた。届けられた救援物資が会議室に置かれているのを見て人の温かさに感謝せずにはいられなかった。

墓参りに行くと、墓石が倒れているのが随分あった。4件の親戚をお見舞い。4件のうち3件は瓦が壊れていた。電話で様子は聞いていたが、やはり実際にそこに行って直接自分の目で見る事の大切さを痛感。

一通りお見舞いを済ませた後、津波の被害が出た小名浜港へ行って見る事に。小名浜にも親戚はいるのだが、1ブロック手前で被害を免れたらしい。


GXR + GR LENS A12 28mm F2.5

港へ入る直前の交差点から信号も消灯したまま。道路の瓦礫はすでに随分ときれいに撤去されていて、車の通行にはほとんど支障はなかった。車を降りて歩いてみると事の重大さをすぐに理解出来た。

三陸地方のあたり一面更地になってしまっているような状況では無いものの、それでもこんなありさまなのかと驚くばかり。実際に歩いてみると、その範囲の広さも良く判る。


GXR + GR LENS A12 28mm F2.5

2階部分まで破壊されている事を見ると唖然とする。


GXR + GR LENS A12 28mm F2.5


GXR + GR LENS A12 28mm F2.5


GXR + GR LENS A12 28mm F2.5

道路の真ん中にこんな物が取り残されていたり・・


GXR + GR LENS A12 28mm F2.5


GXR + GR LENS A12 28mm F2.5


GXR + GR LENS A12 28mm F2.5

「さぁ、ここから始めよう」・・だ。