11日の地震で事故が起きた福島第一原発。
今云える事は被害を最小限に食い止める為に、命を賭して作業現場にいる方々の無事と成功を祈るばかり。
ただ、マスコミ各社の会見報道では質問する記者の誘導とも思える質問や、会見場からの画面切り替えのタイミングなどに違和感を覚える事が多い。
無論、国民を不必要なパニックに陥れないような配慮と受け取れる部分は多い。けれども、東電の広報担当者のニュアンスと原子力安全・保安院の発表するニュアンスに差異を感じるし、原発を世界各国に売り込んでいる日本企業を擁護したいであろう政府の思惑もあるだろう。マスコミには東電は大スポンサーだろうから、出来るだけご機嫌を損ねないような配慮が働いているだろう。スタジオで専門家として解説をする人も、原発推進論者か否かで現状認識に差があるように思う。
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また海外からも、国策として原発推進の方向性を持つ地域から届く技術的な情報には十分収束可能であるかのような情報が多いし、原発反対派は今いかに危険な状態なのかを訴え続けている。国内のUSTREAMなどもおおむね同じ事が起きている。
そしてそれがTweetsされて拡散していく。
今年2月20日のエントリーで書いた「表現の意図」そのものであるように思う。
では事実はどっちなんだ?と考えた時、私は両方なんだろうと思う。
陰陽や表裏のように、一つの事を多面的に見れば視点によって見え方は当然変わるもの。
自分が今どの立場で見ているかによる違いでしかないのだと。
だから固定的な視点でしかものを見ない事の方がよほど危険。
万全の設計だったはずの原発だって「想定外」が起こる。どちらにしても「絶対」なんてないのだ。
科学に必要なのは謙虚さなのかもしれない。
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でもそんな議論は収束してからでいい。
今は危険な最前線で不眠不休で努力を続けている現場の方々が無事に作業を終え、家族と再会出来る事を心より祈りたい。