2013年6月15日土曜日

MRI撮影の日

全身麻酔での撮影になるので12時間の絶食ということで、この日は朝5時に起きてレディに朝ご飯。食欲は旺盛だし、自立して食べる事も出来てます。この日は昨日よりも更に症状が悪化して、右前足の麻痺が顕著になってきた。レディのベッドをリビングの真ん中において、寝かせると、ほとんど動かずぼんやりとしている状態。1日でこんなに状態が変わるのかと驚く位。水分は3時間前からは与えないでという事なので、午後2時前に外に連れて出た。
外に出られた嬉しさのせいか、症状は悪化しているのにヨタヨタと必死に歩いて、オシッコも出来たし、ウンチも出来た。10mくらい歩いて、その場にへたり込んじゃったので「もうお家に帰るか?」と聞いてみる。犬を飼った事の無い人は笑うかも知れないけど、もう10年以上一緒に居ると結構言葉が判るんです。元気な頃もお散歩に出て、「お家に帰る?」って声を掛けると、さっさと自宅の方向に向かって歩き始めたりするんです(^^)
今日は「お家に帰る?」って聞いてみたけど、まだ帰りたく無さそうな雰囲気。ならばと、マンションの玄関先で、いつもお散歩に出発する場所まで抱いて戻って地面に伏せの姿勢をとらせて気が済むまで待ってみる事に。


レディの眺める視線の先は、いつもお散歩に出発する光景。目の前にある公園からは子供達のはしゃぐ声。それをぼんやりと眺めているレディは、まるで「忘れないようにしっかり覚えておかなきゃ」とでも思っているよう。
帰ってから3時間前までのお水を飲ませて、4時過ぎに車に乗せて出発。行き先は世田谷区深沢にある動物検診センター「キャミック 城南」という所。埼玉、静岡、千葉、練馬、墨田にもあるようですが、主治医経由で申し込むとMRIとCTを撮影してくれる所です。(飼い主からの直接申し込みは受けていないようですので念のため)レディの前の子は岡山から連れてきていたようでした。


レディを預けると、担当獣医師からの説明。
  1. 動物の場合は全身麻酔をしてからの撮影になること。全身麻酔には危険が伴う事。強さも出来るだけ弱めで実施するとのこと。
  2. レディの主治医からは全身の撮影を依頼されているが、MRIは一度に30cm程度づつしか撮影が出来ないので、頭部、首~胸、背中~腰と3回に分けて撮影する事になるそうです。
  3. 1部位に付き30分~45分位かかるので、3カ所を撮るとなると2時間近く時間を要する事になる。ただ麻酔の時間は1分でも短い方が負担が少ない。従って、症状から見て脳内に問題を抱えている可能性が高いので、頭から撮り始めて明らかにこれが患部だと判る物が見つかったら、その先の撮影はしません。

ということだった。
終了したら携帯に電話をもらう事にして、目の前のロイヤルホストに入る。心落ち着かないまま、何とも言えぬ時間を過ごす。今年亡くした親父は病気が見つかってから半年間とはいえ、その時間で心の準備が徐々に出来たのだと判る。数日前まで全く普通だったレディだけに、いまだに信じられない思いがどうにも収まらない。



予定より早く携帯が鳴る。病院に戻って先に清算をすると、明細書にはMRI撮影1部位とあった。脳の障害が確定したんだと悟った。金額は3部位で無かった為に昨日主治医から言われていたより安く、
MRI検査(1部位)68,250円、MRI造影検査(1部位)8,400円、時間外料金10,500円で、合計87,150円。
獣医師に呼ばれて説明を受けると、
  1. 前頭葉~頭頂葉の大脳左側に大きさ2.1cm×1.3cm×1.7cmの腫瘤性病変(腫れ物)が見つかったこと。
  2. 腫瘤が悪性か良性かは不明。血腫の場合は組織が壊死してしまう事もあれば、自然に身体が排除する事もまれにあるとのこと。
  3. 部位や年齢からみても治療は難しいこと。出来るとすれば症状を緩和させるような薬を飲ますこと。
  4. 病状が進行した場合、てんかんや激しいけいれんなどを起こすことがあること。

覚悟はしていたものの、やっぱりそうだったか・・というのが正直な感想。



説明後麻酔から覚めたレディが運ばれてきた。よほど怖かったか寂しかったようで、ブルブルと震えて泣きっぱなしなレディ。外に出て車に乗せようにも興奮していて収まらなくらい。5分程その場で落ち着かせてから、かかりつけの大田中央動物病院へ資料を持って向かう。閉院時間にも関わらず院長が待っていてくれた。先生は万一発作が起きた場合に備えて座薬、あとは気休めにビタミン剤を出してくれた。次はいつ連れてきたらいいでしょうと質問すると、症状が悪化してきたら注射や点滴の方が有効なので、悪くなったらいつでも直ぐに来て下さいと。
要は緩和ケアしかもう出来ることはないと理解した。
長い一日が終わって自宅前に帰って車から降ろすと、昼間より調子が良さそうにトコトコ歩き出した。何かの拍子にこんな風にもなるんだとビックリ。
これからは気持ちを切り替えて、残された時間をどうしたら素晴らしく出来るかを考えようね!レディさん(^^)
追記:参考に頂いた所見書を載せておきます。
doc01028620130617102332_001
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