4日目はPearl Harborへ行く事にしました。映画「パールハーバー」を見た娘が実際に見てみたというリクエストなのです。私と妻は既に行って見学していますが、やっぱり日本人としては厳しい場所なんだという印象を持った記憶があります。
ホノルルからタクシーで20〜30分で到着。前回来たときは無かった退役艦のUSS MISSOURI。この艦内をガイドさんが付いて案内してくれるツアーがあると言う事で参加してみました。
Canon IXY DIGITAL 800 IS
ツアー開始までの時間にもいくつか記念写真を撮りましたが、無邪気にピースサインをする娘に「ここはそういう気分で写真を撮る場所じゃないよ」と一言。
およそ1時間かけて艦内をガイドさんが案内してくれました。敗戦した日本が東京湾の戦艦ミズーリの艦上で降伏文書にサインをした事で有名な船。デッキのその場所にはプレートが埋め込まれていました。
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太平洋戦争が始まったのがこのPearl Harbor。その始まりの日に沈没した戦艦アリゾナはこのミズーリのすぐ目の前に沈んでいて、今でも艦内から少しずつオイルが浮いてくるのだそうです。そして戦争の終結を見届けたアリゾナがすぐ後ろで博物館として停泊している。太平洋戦争を象徴するかのような場所になっていました。
Canon IXY DIGITAL 800 IS
戦闘指揮所(CEC)も見学出来ました。朝鮮戦争後一度は退役したミズーリは兵器を近代化して再就役。この写真はハープーンミサイルとトマホークの制御盤。それでも1980年後半から1991年の湾岸戦争当時のものだけに古さを感じますね。
艦内のガイドで一番印象に残ったのは太平洋戦争末期の沖縄戦で日本の神風特攻隊の体当たりを受けた顛末。
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右舷後方から突入を受けたものの、特攻機が抱いていた爆弾は不発だったらしく被害は特攻機の燃料に引火したわずかな火災のみだったという。すぐに鎮火されたその跡から特攻機のパイロットの遺体が見つかった。兵員達はすぐにその遺体を投棄しようとしたが、この時の艦長は部下にこのパイロットを水葬にするように命じたというのです。
当然部下は不満を口にしたが、艦長は「彼も君らと同じように国の為に命を賭して戦った英雄である。あなた方も彼を見習う働きをしてくれることを期待している」と話したのだそうだ。それを聞いた乗員は国旗に包んでで執り行う水葬に、彼を星条旗で包んだのではあまりにも不憫だとして、その夜見よう見まねで旭日旗を手縫いして完成させ、翌日の水葬を執り行ったのだと聞きました。その時の写真も展示されていました。
武士道のような精神をもつ艦長に感服してしまいました。
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海底で眠る戦艦アリゾナとそれを後方から見守る戦艦ミズーリ。
ちょうど日本の高校生と思われる学生も一緒に見学していました。彼らはどんな気分でこれを見たのか。教科書に書かれた文章からでは決して感じる事が出来ない「現実感」をやはり肌で感じる事に意義があると思う。
見学が終わる頃には娘もピースサインのポーズは出なくなってました。
ただの観光地とは違う重みを感じてくれたなら嬉しいと思います。
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